韓国のアーティストがグループ名を名乗るときは「ハナ、トゥル、セ!(1,2,3)」と声を合わせるのが定番だが、SF9のメンバーは「せーの!SF9です!」と名乗る。ほんの小さなことだがその事が「日本でも頑張る」という気持ちに思えて心に響いた。
4月7日、渋谷のライブハウスTSUTAYA O-EAST。日本だけでなく韓国やアジアからもたくさんのファンが「この日」を見届けるために駆けつけ、満員の会場は熱気に包まれていた。
そんなファンの前に登場した9人のメンバー。デビュー曲「FANFARE」のパフォーマンスでで華やかに登場した。
MCの古家正亨氏の登場の時には、メンバー登場の時に劣らない歓声が。ファンも日本語が拙いSF9のトークがどのように行われるのか、少し不安なところもあったのだろう。古家氏なら文句なし、待ってました、と言わんばかりの歓迎ぶりだった。
トークは日本語と、通訳を通した韓国語で行われた。自己紹介のほか、ファンからの「SF9にやってほしいこと」のメモのお題に応えるコーナーなどが。
その中でロウンが「自分はバンドミュージックが好きでONE OK ROCKのファン」と話し、「Wherever you are」の一節をアカペラで熱唱。大きな歓声を浴びていた。
また中盤、ユニットのコーナーでは、テヤン、チャニ、ヨンビン、ロウン、ジュホが、NEOZ時代にYoutubeで公開されたダンスを披露。当時に比べると、ダンスの技量だけでなく、表情や「キメ」なども上手くなっていたし、Mnetのサバイバル番組「d.o.b」のミッションで見せた防弾少年団の「I NEED YOU」なども、単なるコピーダンスではなく、自分たちの「色」を加えて見せているところなどに成長を感じることができた。
ところで。この防弾少年団、Block Bの曲を披露した時に、ファンからのコールが完璧だったのには驚かされたのだが・・・
ステージの合間には、自己紹介のVTRが登場。ラップライン(ヨンビン、ジュホ、フィヨン、チャニ)とボーカルライン(インソン、ジェユン、ロウン、テヤン、ダウォン)に分かれて、それぞれの魅力をトークで紹介。「素」の表情を垣間見ることができて楽しいVTRだった。
後半はタイトル曲以外の曲のパフォーマンスステージ。メインボーカル、インソンがリードするデビューシングルのカップリング曲「Together」、ミニアルバム『Burining Sensation』からは軽快なリズムでファンも一緒に楽しめる「4step」とダイナミックなダンスパフォーマンスの「Jungle Game」を見せた。
メンバーが9人いるとなかなか一人一人の魅力を見せるのは難しいが、今回のショーケースでは、トークコーナーや、いろんな楽曲をパフォーマンスすることで、それぞれの魅力を見せることができて、メンバーにとっても、ファンにとっても充実したステージになったのではないだろうか。
最後はリーダーのヨンビンが「これまでみなさんからいただいた愛をこれからは、2倍、3倍、もっとたくさんにしてお返ししていきたいと思います」と挨拶。目を潤ませるメンバーもいて、日本での第一歩を華やかでありながらも温かい空気が感じられるステージで飾った。
ショーケース終了後はハイタッチ会でファンを見送ったSF9メンバー。一人一人丁寧に目を合わせて「ありがとうございます」と笑顔で挨拶。さわやかな気持ちで会場を後にした。
Kpop界では異色のバンドスタイルのグループというFTISLAND、CNBLUE、N.Flying、トップガールズグループのAOAを先輩に持ち、「後輩」である一方、FNC初のボーイズダンスグループという「先頭」に立つSF9。昨年10月にデビューからのこれまでは、まず成功と言えるだろうが、これから活動を重ね、海外へと広げていく過程で壁に当たることもあるだろう。FNCのアーティストらしいさわやかさが魅力でもあるが、個性的か、というとそうでもないともいえる。
これから9人という人数を武器にしてSF9ならではの「個性」を見つけて、見せていって更なる飛躍を期待したい。
6月7日に日本メジャーデビューシングル『FANFARE』が発売される一方、4月18日には韓国で3度目の活動となる2ndミニアルバム『BREAKING SENSATION』をリリースする。
また5月19日~21日に幕張メッセで開催されるイベント「KCON 2017」にも出演、ミート&グリートも行われる。(SF9の出演は19日)
(写真:ショーケース会場、SF9 Japan official twitter)
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