ヒロインに注目。夏の韓国ドラマ③ 新時代を作る「20代」は?

今、韓国ドラマ・映画界では容姿、人気、実力を兼ねた20代の女優が不足しているという。来年製作予定のドラマ『猟奇的な彼女2』は、ヒロインを公開オーディションという形で決めたが、それも「第二のチョン・ジヒョン」を発掘する、という目的もあってのことだという。


また、20日からスタートした『ビューティフルマインド』(KBS)に出演しているパク・ソダムは、その前に出演していた事前製作ドラマ『シンデレラと4人の騎士』の撮影が終わらないうちに、『ビューティフルマインド』の撮影が始まるという事態になった。このように一部の人気女優にオファーが集中するのも、「不足」の影響だろう。


だが、本当に不足しているだろうか。確かに一時期のチョン・ジヒョンのように圧倒的なカリスマを持つ女優はいないかもしれない。だが、大衆に寄り添い親しまれる女優はたくさんいるはず。


今回は今夏のドラマで「魅せる」20代の女優たちを取り上げる。


存在感はNo.1。韓流クイーン、パク・シネ『ドクターズ』

学歴や家柄を重要視する医者の世界。その中で社会のどん底から這い上がってきた女医が、偏見の壁を乗り越えて信念を貫いていく姿を描くメディカルヒューマンドラマ。パク・シネは家族や社会に対する不信感に満ちたケンカ番長のヤンキー女子高生から女医になるユ・ヘジョンを演じる。また、研修医時代の事故から医者を断念し、高校教師をしていたが、再び医師を目指し、ヘジョンを導く先輩となるホン・ジホンをキム・レウォンが務める。


20日から始まった放送は2人の安定した演技に高い評価が集まり、視聴率も12.9%をマークするなど好調な滑り出しを見せている。ドラマは月・火曜日の夜10時からSBSで放送されている。


キム・ウビンと競演。missAスジ『むやみに切なく』

離れ離れになってしまった幼なじみの男女が、トップスターとドキュメンタリー番組のプロデューサーになって再会。傍若無人なトップスター、ジュニョンをキム・ウビンが、現実主義のプロデューサー、ウルをスジが演じる。『ごめん、愛してる』のイ・ギョンヒ作家が脚本を担当。『相続者たち』で圧倒的な存在感を示し、特に中華圏での人気が高いキム・ウビンと「演技ドル」と呼ばれる女優の中でも演技力に定評のあるスジの共演に期待が高まっている。


事前製作ドラマで、すでに撮影は終了、7月6日からKBSで放送開始予定で、中国、米国、台湾でも同時放送されるほか、日本でも8月からKNTVでの放送が決まっている。


『応答せよ1988』のヘリに続けるか。Girl's Dayミナ『美女コンシム』

美人母と頭脳明晰な父の間に生まれたコン姉妹。親の優秀な遺伝子をすべて受け継いだ姉と、よくないところばかり受け継いだ妹。妹が語学講座の受講料捻出のため自分の部屋を変わり者の弁護士に貸し出したことで始まるラブコメディ。冴えない妹をGirl's Dayのミナ、優秀な姉をソ・ヒョリム、並外れた動体視力をもつ弁護士をナムグン・ミンが演じる。


ミナは、今回が初のドラマ主演。Girl's Dayのメンバーではヘリが『応答せよ1988』(tvN)に主演しブレイク、続いて『タンタラ』(SBS)にも出演して新しい演技ドルの顔となった。ミナもヘリに続けるか、と話題になっている。ドラマは土・日曜日の夜10時からSBSで放送されている。


他にもIU、イ・ジュンギが主演するフュージョン時代劇『歩歩驚心:麗」、パク・ソダムがチャン・ヒョクと競演する『ビューティフルマインド』など、20代の女優が活躍するドラマが放送される。


こうしてみると若手女優は「アイドル」か「子役出身」であることが多いが、そういったバックグラウンドにとらわれることなく、人気、実力のある女優を業界が育てて行く事が、これからの韓国ドラマ界に必要なスキルなのでは、と思う。


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